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ボストン美術館浮世絵名品展 鈴木春信@千葉市美術館

ざっと十年ぶりに千葉中央駅に降りました。昔とはすっかり様変わりしていて、迷いそうでした。駅から歩いて15分ほどで千葉市美術館に到着。千葉市中央区役所を兼ねた立派な建物です。
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元は昭和2年に建てられた旧川崎銀行千葉支店の建物で、それを覆うように、新しい建物が作られました。一階には、八本の円柱が並ぶネオ・ルネサンス様式の空間である、さや堂ホールがあります。

 

千葉市美術館では、現在「ボストン美術館浮世絵名品展 鈴木春信」を開催しています。f:id:Melonpankuma:20170910203102j:plain

harunobu.exhn.jp

鈴木春信 (1725?‐1770)は、 錦絵にしきえ創始期の第一人者として知られる浮世絵師です。この展覧会では、質・量ともに世界最高の春信コレクションを誇るボストン美術館の所蔵品から、選りすぐりの作品を展観します。

プロローグからエピローグまで7章に分けての展示です。

  • プロローグ 春信を育んだ時代と初期の作品
  • 第1章 絵暦交換会の流行と錦絵の誕生
  • 第2章 絵を読む楽しみ
  • 第3章 江戸の恋人たち
  • 第4章 日常を愛おしむ
  • 第5章 江戸の今を描く
  • エピローグ 春信を慕う

以下、気になったものをメモとして残します(所蔵元のないものは全てボストン美術館所蔵品)。

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日本の美術の流れ@東京国立博物館 本館

今日も8月上旬に行った東博の記録。
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  • 本館 2室 国宝室
  • 本館 7室 屏風と襖絵―安土桃山~江戸
  • 本館 8室 暮らしの調度―安土桃山・江戸
  • 本館 8室 書画の展開―安土桃山~江戸
  • 本館 10室 浮世絵と衣装―江戸(浮世絵)
  • 本館 10室 浮世絵と衣装―江戸(衣装)
  • 本館 高円宮コレクション室 根付 高円宮コレクション

既に展示を終えたものが多いようです。以下、気になったものをメモとして残します(◉は国宝、◎は重要文化財、◯は重要美術品)。

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アジアギャラリー@東京国立博物館 東洋館

8月上旬、東博の東洋館に中国絵画を観に行きました。既に展示は終わっていますが、記事にしておかないと忘れるだけなので投稿します。

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東洋館 8室 中国の絵画 墨の戯れ―文人の愛した植物たち―

風雪に耐え、冬でも青さを保つ松と竹、百花に先駆けて寒中に花を咲かせる梅、山谷で人知れず馥郁たる香りを放つ蘭、これらはいずれも君子の徳を体現する植物として、古くから文人に愛されてきました。文人たちは、書画一致の理想を持ち、自身の高潔な精神の発露を筆墨に託して、これらの植物を描いてきました。絵画を生活の糧とする職業画家とは異なる制作態度を強調するため、その作品はあくまで「墨戯」であると称されました。14世紀から18世紀にかけての文人墨戯作品の魅力を紹介します。 

いつものように、気になったものをメモとして残します。(◎は重要文化財)。

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奈良美智 for better or worse @豊田市美術館

奈良美智の展覧会を目当てに豊田市美術館へ行きました。
私にとっては、2006年の青森県弘前市の吉井酒造煉瓦倉庫で開催された「Yoshitomo Nara + graf: A to Z」展、2012年に横浜美術館で開催された「奈良美智: 君や 僕に ちょっと似ている」展の後、久しぶりの大規模な展覧会となりました。今回は海外からの個人蔵作品も多く展示されるということから、見逃すわけにはいかないなと、重い腰を上げて新幹線に乗り込みました。

豊田市駅から案内の表示どおりに歩いたら美術館の裏手に着きました。敷地をぐるりと回って美術館の二階に出ると、大きな池に青空が写ってきれいでした。
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エントランスは一階にあります。
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一階は緑の芝生が広がっていて、ここからの風景も美しい。

チケットを持っていたので、開館一番乗りで入りました。
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奈良美智 for better or worse

奈良が学生時代を過ごした長久手の丘陵にほど近い美術館で開催されるこの展覧会は、作家によれば30年越しの「卒業制作」。1987年から最新作までの作品100余点により作家の歩みを紹介するとともに、美術を志す前の奈良の感性を育んだレコードのジャケットや書籍などを展示することでそのルーツをたどります。

「for better or worse」、すなわち「どのような運命になろうとも」、奈良がこれまで描いてきた、そしてこれから描いていくすべての作品へむけた誓いの展覧会です。

事前にミュージアムショップが混むという情報を得ていたので、展示を見る前にグッズを購入し、荷物をロッカーに入れてから展示室に向かいました。

1階の展示室に入ってすぐは、壁面に奈良氏が学生時代に親しんだレコードや書籍、古い人形等が飾られていました。私もよく聞いたミュージシャンや作家の作品も多くて、懐かしい気持ちになりました。

展示の様子は、奈良氏が Twitter で細かくレポート(#夏の豊田市美術館 from:michinara3 - Twitter Search)しているので、それを見るのが一番わかりやすいでしょう。写真でも分かるとおり、インスタレーションも大変凝っていて、どの部屋もついつい長居してしまいます。コーヒーがあれば、一日ここでのんびり過ごしたい気分になります。しかし、展示室での飲食は禁止されていますから、余韻のあるうちに南青山の A to Z cafe にランチに行こうと思いました。

aglolywithatable.net

2階の展示室にある Voyage of the Moon に入るには整理券が必要です。第一展示室を回ってから整理券を貰いに行ったら11時半の分だったので、時間がくるまで他の作品を見ることにしました。午後の整理券配布には長い行列ができていたので、先に見てしまった方が待ち時間が少なくすむと思います。

挙げていったら限がないのですが、特に心に残ったものを作品名だけここに残しておきます。

17《The Girl with the Knife in Her Hand 1991年 アクリル、カンヴァス ヴィッキ&ケント・ローガン夫妻、サンフランシスコ近代美術館》

22《Mumps 1999年 アクリル、綿布を貼ったカンヴァス 青森市美術館》

39《UKIYO 1999年 ペン、色鉛筆、アクリル、紙 ジャック・ブラック氏蔵》

52《Under the Tree 2006年 色鉛筆、アクリル、厚紙 作家蔵》

60《Dream Time 2011年 色鉛筆、紙 個人蔵》

78《奈良美智+graf Voyage of the Moon (Resting  Moon) / voyage of the Moon 2006年 ミクストメディア 金沢21世紀美術館

82《FROM THE BOMB SHELTER 2017年 アクリル、綿布を貼ったカンヴァス 作家蔵》

91《Suprout the Ambassador 2007年 アクリル、カンヴァス 個人蔵》

95《No Means No 2014年 アクリル、カンヴァス 個人蔵》

98《Dead of Night 2016年 アクリル、カンヴァス 個人蔵》

 

展示を一回りしたら正午を過ぎていて、レストランで休憩しようと思いましたが、店前の大行列に断念。ここでのランチを諦め、豊田市駅前まで戻って名古屋グルメを堪能することに。f:id:Melonpankuma:20170827181040j:plain
味噌とソースの二種類楽しめて、満足しました。

 
豊田市からの帰りは名古屋駅経由。売店でオカザエモンのキャラメルを手にしてしまいました。右は、奈良美智展の限定ショップのショッパー。どちらも白黒でおかっぱヘアスタイルなのに、この印象の違いが可笑しくてつい。f:id:Melonpankuma:20170827181039j:plain

下町風俗資料館

上野公園の不忍池は、蓮の茎が伸びに伸びています。盛りはとっくに過ぎていますが、この日はまだ花を見ることができました。
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不忍池のほとりにある下町風俗資料館に行きました。
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www.taitocity.net

一階は、大正時代の下町を再現しています。こちらは、商家で鼻緒の製造卸問屋の帳場。写真に写っていない左に作業場があります。
f:id:Melonpankuma:20170823183054j:plain靴を脱いで上がることができます。

長屋の駄菓子屋の店先。奥に座敷があります。
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二階の展示フロアには、下町の地域に関する資料、年中行事に関する資料が展示されています。子供の遊び道具もたくさんあって、知恵の輪に夢中になって、しばらく四苦八苦しました。

小学校の教室。f:id:Melonpankuma:20170823183052j:plain
全体的にこじんまりしていて、黒板も小さい。

今回のお目当ては、銭湯の番台。
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台東区蔵前にあった銭湯金魚湯(昭和61年に廃業)で実際に使われていたものだそうです。夫は、銭湯巡りを趣味にしているので、一人さっさと番台に登ってご満悦顔でした。

下町の暮らし。
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この辺は、私もうっすら記憶にある光景です。田舎の古くからあるお宅には、このような雰囲気が残っていました。一部しか写っていませんが、足踏みミシンの横に真空管を利用した白黒テレビも展示されています。

 

ウェブサイトを見たら、下町風俗資料館付設展示場(旧吉田屋酒店)が谷中6丁目にあるようです。地図で確認したら、大好きなカバヤ珈琲のお向かいに当たるようなので、今度カバや珈琲に行く時は、寄ってみようと思いました。

DOGU 縄文図鑑でめぐる旅@東京国立博物館

東京国立博物館東洋館の地下一階、TNM&TOPPANミュージアムシアターでVR作品、DOGU 縄文図鑑でめぐる旅を鑑賞しました。
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www.tnm.jp

ナビゲーターの案内で縄文時代土偶についてわかりやすく学ぶことができますし、東博考古学主任研究員の個人的情報まで知ることができて、笑えます。

 

入場口には、ヤマネコ土偶やみみずく土偶のレプリカがあり、実際の重さを体感できます。
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想像していたよりも、ずっしり。

出土状況の再現も。
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考古学者の鞄の中身も覗くことができます。
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VR作品鑑賞後は、平成館の日本の考古のコーナーで本物の土偶をじっくり鑑賞しました。

土偶 1個 山梨県笛吹市御坂町上黒駒出土 縄文時代(中期)・前3000~前2000年》
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獣面の顔に入れ墨、胸に当てた手は三本指。後ろ姿にも驚かされます。

《◎遮光器土偶 1個 青森県つがる市木造亀ヶ岡出土 縄文時代(晩期)・前1000~前400年》
土偶 1個 静岡県川根本町上長尾夕宮出土 縄文時代(晩期)・前1000~前400年》
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《◎みみずく土偶 1個 埼玉県さいたま市 真福寺貝塚出土 縄文時代(後期)・前2000~前1000年》
《遮光器土偶 1個 茨城県稲敷市 福田貝塚出土 縄文時代(晩期)・前1000~前400年》
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いちいち、かわいい。火焔型土器や土偶のなんとも言えない不思議な魅力に引き込まれました。

さかざきちはるのおしごと展@吉澤ガーデンギャラリー

市川市の吉澤ガーデンギャラリーで開催中のさかざきちはるのおしごと展に行きました。JR市川駅から徒歩15分くらいの場所ですが、この日は曇っていて歩くのによい天気なのがラッキーでした。
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市川市出身の絵本作家、キャラクターデザイナーとして、活動の幅を広げ続けるイラストレーター さかざきちはるさんの5年ぶりの大型個展。大人気のペンギンシリーズ、10周年を迎えたチーバくんの新しい表情、動画「宇宙ネコ マードックの冒険」など、150点を超える作品を一挙にご紹介します。動物たちのユニークな表情とあわせて、生活雑貨や料理モチーフの水彩画も展示予定!

この日、ちょうどサイン会をしていたので、多くの入場者で賑わっていました。 
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さかざきちはる氏といえば、Suicaのペンギン。
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どれもこれもかわいらしくて、一枚一枚紹介してたら限がないので、全体写真だけアップしておきます。

そして、チーバくん
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テーブルの上にチーバくんが書いた吉澤ガーデンギャラリーのアンケートも展示されていて、ギャラリーの好印象と共に野望まで明らかにされていましたよ。

チーバくんと46人のなかまたちのコーナー。
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日本地図のパズルがありました。全国チーバ化計画ですね。

こちらは、白黒ねこさんのコーナー。
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白黒二色なのに、ハチワレ方もいろいろ。お友達のとこの猫さんそっくりな子がいて、おもわずニンマリ。

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サイト白黒さんいらっしゃいで、随時モデル募集中です。

www.shirokurosan.com

文鳥のぴーちゃんのコーナー。
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その他、さかざきちはる氏の生み出した人気のキャラクター、カクカクシカジカ、ビンゴ先生、チバニー、くんちゃん&おんちゃん等の作品が展示されています。もちろん、グッズ販売コーナーも充実していていました。肩の力を抜いて気軽に行ける展示会で、楽しい時間を過ごせました。