花がらのワンピース Dress of floal 長澤恵美子作品展@カフェ&ギャラリー 珈舎
沼津市で開催中の、花がらのワンピース Dress of floral 長澤恵美子作品展に行きました。
フェルト造形作家の長澤さんとは、犬繋がりのご縁で数年前から付き合いがあり、過去何度か個々の作品を見る機会がありましたが、こうして長年の製作物をいっぺんに拝見したのは初めてでした。今回は水彩画の展示もあって一層楽しめました。
フェルトで作られた動物には様々な色の木々や草花が描かれています。それは暖かくて柔らかくてやさしい色合いです。
長澤さんの話によるとフェルトの繊維一本が混ざるだけで色の印象が劇的に変わることもあるそうで、そこが面白みであり苦労のあるところのようです。確かに言われてみると、様々な色が、あるところでは単色であるところでは混ざり合い、まるで絵の具のように発色しています。フェルトを素材として見ることで造形物はそのまま絵画を描かれるキャンバスになるのです。
まさに、花々をワンピースのようにまとった動物達です。身にまとった花畑の中に身を隠して安全に眠りにつくことでしょう。
作品を見ればわかると思いますが、そもそも、作家ご本人が心温かい人なのです。彼女の中型和犬雑種の愛犬しろちゃんは、ある暑い夏の日にふらりと現れたのを保護し、紆余曲折の後に引き取った経緯があります。犬をよく知っている人ならば、野良の中型和犬を保護することがどれだけ危険なことかと、呆れる話です。当然無傷ではすみません。手の付けられない荒くれ物だったしろちゃんを愛情深く根気強く世話して、すっかり甘えん坊に変えました。今では彼女の作品世界に優しい瞳で登場することもあります。今回は水彩画のしろちゃんに出会えましたが、実際のしろちゃんを知っているからこそ、彼女の眼を通したしろちゃんを見るのは興味深いものがあります。
展示会と平行してワークショップも開かれています。今回はすでに定員に達した様子。これからの季節、クリスマスのオーナメントをフェルトで作りたくなる方が多そうだから、長澤さんの作品を見てさらに創作意欲が湧いている方が多いのでしょうね。かくいう私もうずうずしました。
作品を眺めながら、すっきりコーヒーと弾力のある生地が特徴のシフォンケーキを頂きました。
可愛らしいものに囲まれて贅沢なひととき。コーヒーがおいしいので、時間に余裕があれば居ついちゃったと思います。
本当はこの前に岡田美術館に行ったのですが、こちら開催期間があとわずかなので、先に記事を投稿しておきます。