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街歩き旅ノ介 道後温泉の巻 山口晃 道後アート2016@道後温泉

やって来ました道後温泉
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昨年から行くかどうか悩んでいたのが、ようやくこのタイミングで実現しました。お目当ては山口晃氏の道後アートです。


駅前の道後商店街の入口に、見るからに山口氏が手がけたとわかる提灯飾りをさっそく発見。

鈴生り門

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こちらは翌日の夜に撮ったもの。

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見事です。商店街の雰囲気に馴染んでいて、元からあったようにしか見えません。ずっとこのまま設置しておけばいいのにと素人考えで思いましたが、展示期間が決まっているところをみると、耐久性とか問題あるのかもなあ。

鈴生り門のすぐ横にある道後温泉観光光案内所リーフレットをゲット。今回、楽しみだ楽しみだといいつつも何気に予習なしで来てしまったので、これがないと手も足も出ません。
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道後エトランゼマップ

同じく、観光案内所で道後エトランゼマップをはじめ、山口画伯グッズを購入。湯玉ちゃんがねー、これまたかわゆくてねー。

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道後エトランゼマップには山口氏が描いた道後温泉の風景10点が載っています。この後、道後温泉を歩きながら、ここだここだと大いに盛り上がりました。

この日は別府からの移動に加えて細見美術館名品展で消耗していたので、道後温泉本館の建物外観を見るだけ。こちら二階の床の間で二点の作品が見られますが、それは明日のお楽しみに。
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道後温泉本館重要文化財。明治27年(1894)建立の近代和風建築です。木造3階建てで、屋上に宝形造の塔屋(振鷺閣)があり、朝と夕方6時に太鼓が鳴らされます。

ホテルに向かう途中で、何やら怪しげな電柱発見。山口氏と言えば電柱ですもん。リーフレットで確認しなくてもわかります。

要電柱

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近寄ってみる。
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電線をたどって目を向けた先に、またも怪しげな建造物。

見晴らし小屋

階段と一体化しています。
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ここは冠山と呼ばれる小高い山で、山頂には神社があり、この作品のすぐ横にある水鉢のある建物と石の鳥居は、元からあるものです。

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階段を上りきったところにある見晴らし小屋
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見晴らし小屋のすぐ横の手すりに碍子が直付けされていました。夫は意味がよくわかってなかったようで、何でこんなところに電線を繋いでいるのかと不思議がっていました。この電柱は実働しているわけじゃないと解説する羽目に。f:id:Melonpankuma:20170508180937j:plain

見晴らし台から見た電柱。

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見晴らし台から見た道後温泉本館。んー、正面のリアル電柱が邪魔です。f:id:Melonpankuma:20170508181003j:plain
元からあった建物と山口氏の作品、そして、道後温泉本館の銅瓦の緑青色が繋がって、この辺の一体感が見事です。

ちょうど道後温泉本館から太鼓の音が聞こえてきました。
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この後、宿泊していたホテルの近くだったので、道後舘へ。ラウンジカフェの入り口に、以前、馬鑑展で見た絵がスクリーンになっていました。

厩圖

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このすぐ横に見ごたえのある松がありました。鶴松、樹齢約三百年とありました。江戸時代、石手寺の別院「明生院」の庭に自生していたのを、明治時代にこの地に移植されたそうです。

この日はここまで。

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翌朝早起きしたので道後温泉本館へ朝風呂を狙うも、すっかり出遅れた感。
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二階席以上が売り切れてしまったので朝風呂は椿の湯にして、朝食を取った後に出直し、ようやく本館へ入場叶いました。三階個室です(温泉の話はそぞろの方で)。
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お目当ての山口氏の作品は、二階席の床の間にありました。

電柱シリーズ 掛軸三幅対

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いずれも複製です。

飛行機百珍圖(部分)

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原画は紙にペン、水彩の作品で、こちらはアルミ複合版に出力したもの。お客さんが近かったので、全体像を取りそこないました。

それにしても、道後温泉本館での本展示作品への感心の薄いこと薄いこと。係りの人に展示内容などを聞いても怪しかったりして。従業員でさえこれですから、二階席の温泉客は誰一人として床の間の絵に関心を持っていませんでした。わかっちゃいるけど、こういうのって興味のない人にとっては視界にも入らないんだなあと。

 

本館の近くで鯛ひしおぶっかけうどん。

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この後、散歩がてらと思い、離れたところにある道後プリンスホテルまで歩きました。天気がよすぎて暑いのなんの。日傘がほしかった。

今様遊楽圖

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油彩の原画を約1.4倍に拡大した複製品です。金雲と緑の山に吹抜屋台といった大和絵風の作品。水の流れを黒にしているのが珍しい。密度の高い作品なのでまじまじと、あれだこれだと話しながら見るのが楽しかった。オバQがチラっと(笑
長椅子が置かれたところに設置されているので、提灯と作品説明の立て看板がなければ何の違和感もなく通り過ぎてしまうことでしょう。それだけ山口氏の作品が道後温泉に馴染みがよいという話ですが、その一方で人目を引かず、アートに興味のない方には素通りされてしまっているように思いました。

 

 

また暑い中をふうふういいながら歩き、道後温泉の中心部に戻る道のりで伊佐爾波神社に寄りました。伊佐爾波神社の詳細は別記事で。その後にふなやに寄って庭園の主屋へ。

武人圖

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1999年から2010年の間に制作したメカを中心としたドローイングの複製です。それぞれの原画名は、単車仕掛騎馬圖、馬仕掛単車圖、仕度馬圖、回向馬圖、メカごころ「落書き帖」、メカごころ「スターウォーズをおもう」、無題ドローイング。山口氏の設えの面白さが光ります。

この道後アートでホテルにさらっと展示されているのは全部複製かと、ようやくこの辺で思い当たりました。道後に来るまでは原画があるもんだと勘違いしていて。当然といえば当然なのですが、よい評判だけを聞いて、どういった展示なのかをよく調べずに来たので、あまりその辺考えもしなかった。暑いし疲れたしで、全部回るのは止めようかとも思いましたが、複製であっても設えの妙が楽しいので、体力の限りを使って全部見ようと心を決めたのでした。

こちらのホテルは、川のせせらぎの傍に設えられた川席が実によくて、こんなところでご飯が食べられたらなあと憧れるものでした。夕飯にはまだまだ早い時間帯でしたので諦めましたが。

 


お次は、茶玻瑠へ。フロントのすぐ横にある柱に作品がありました。

階段遊楽圖

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原画は油彩で、約1.2倍に複製したものを柱の四面にぐるりと張ってあります。谷中の文字が見えるので、夕やけだんだんから発想したものでしょう。金雲と吹抜屋台で大和絵風。階段沿いに飯屋や見世物小屋、温泉宿があり、鳥居が多層に重なっている所あり、その下を屋台付きの汽車が走り、耳かき屋なんてのもあります。

 

ホテル葛城はフロントの壁に作品が展示されていました。
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夕方でフロントが混雑する時間だったこともあって、この写真を撮るまでどれだけタイミングを計ったか。人の頭入りの写真がたくさん撮れました。フロントに向けて単眼鏡を構えるのは、なかなか勇気がいりましたし。

最後の晩餐

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原画は油彩。作品の周りを囲う白木も山口氏の意匠でしょう。明智軍の夜食を描いたもので、本能寺に向かう前なのかもしれません。大中小の人物がいます。それぞれが陰鬱な表情。
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背中を向けている人物なんて、腕が余計に一本多かったりします。色々な混乱がここから見え隠れするようです。

このロビーには中村不折の屏風もありました。こちらも見ごたえありました。

 

ホテル椿館には二ヶ所に作品があります。まずはロビーの天井。

大和撫子なでしこジャパン

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原画は油彩と墨で描かれたもので、それを約2.8倍にした複製です。和服でバレー、ウェイトリフティング、トランポリン。

 

そして、フロントで見学料を払ってアートルームへ。

ホテルホリゾンタル

こちらは、檜風呂つきの三間ある特別室の改装を山口氏が手がけました。各所に山口スタイルが見つかります。
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洋間に座椅子、組み木細工風の壁紙、鴨居の半透明の塩ビ波板、白木と障子の照明。

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和室の床の間には、掛軸に塩ビ波板を組み合わせてありました。

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同じく和室の床の間。塩ビ波板と白木で作った棚。他にも随所に仕掛けがあります。

そして、和室のつづきの間。

今様物の具吹寄せ

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この部屋は壁をぐるりと襖で覆って、一面に山口氏が道後温泉縁起の襖絵を描いてあります。畳に座って、ゆっくりと鑑賞できるのがよかったです。襖を開けたり閉めたり、光を変えて眺めました。

一応お約束のように係りの方に聞いてみました。いつごろ完成しましたかと。10月になってからだっというお答え。そして、みなさん、そうお尋ねになりますとのこと(笑

 

ホテル古湧園の展示はフロントの壁。こちらでは鑑賞しやすいように気を配っていただきました。

千躰佛造立乃圖

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原画はカンバスに油彩、水彩、墨で描いたもので、それを約1.4倍にして複製したものです。千手観音の制作工程が描かれています。材木の組木から本体の彫り、彩色。手や台座などパーツを作るところ、休憩所まで細かく描かれています。子供について歩く柴犬がかわいかった。

 

道後グランドホテルはロビーにスクリーンとして展示されていました。

花圖

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左から、花圖-青薔薇、花圖-薔薇、花圖-椿です。原画はいずれも紙に鉛筆、水彩で、それを4倍弱に拡大してスクリーンにしたものです。
ただの花ではありません。よく見ると、茎元や萼が電子部品で出来ていました。山口文字も満載です。

 

時間調整に、古民家カフェでマスカルポーネチーズとカスタードクリームのケーキ。
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疲れた体に染み入るおいしさ。

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辺りが暗くなりました。ライトアップされた本館は、ますます千と千尋感。
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ホテルルナパークでは、日が落ちてからエントランスの壁面に作品を投影する展示です。

道後百景

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道後エトランゼマップにあった道後百景という10作品が次々と照らし出されます。壁面がタイルなので、ビット画のような雰囲気になるのが面白かった。

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作品を投影しているのは、青い犬。耳と爪が白木なところをみると、これもかな?

 

これにて、山口晃氏の作品を巡る道後温泉散策は終了。歩数計は14000歩越え。坂道も多かったので、疲労感は歩数以上でした。アート鑑賞は何気に体育会系。