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猫都の国宝展@目黒雅叙園百段階段

目黒雅叙園で開催中の猫都(ニャンと)の国宝展へ行きました。
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www.hotelgajoen-tokyo.com

猫の国「猫都」で、もし国宝展が開催されたら?!
奈良時代の頃、日本にやってきて以来、多くの人々に愛され親しまれてきた猫。画家、彫刻家、小説家などさまざまな芸術家の創造の源となってきた猫こそ日本の宝と言っても過言ではありません。日本の国宝をモチーフに制作した現代作家の作品をはじめ、さまざまな時代やジャンルの猫の国の国宝級のアート作品が、東京都指定有形文化財「百段階段」に集います。昨春開催された「福ねこat百段階段~和室で楽しむねこアート~」に続く華麗な共演をお楽しみください。

エレベーターホール

《昌運招幅猫仏 こじまマオ》
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招き猫を人々を救う慈悲の化身、観音菩薩像風にし、いにしえの光を感じてほしい。

受付を通り、螺鈿の豪華なエレベーターで百段階段のあるフロアに着いたところに展示されています。赤肌多面六臂のヒンドゥー教色の濃い猫神様です。

 

十畝の間 猫の神さま、仏さま。ありがたい寺の宝がやってきた!

《洛中洛外猫 平林義教・利依子》
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七宝焼で描かれた、花見を楽しむ猫たち。

《練り込み陶箱招き猫 水野教雄》
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臼の取っ手のように腕が飛び出した陶箱。この複雑な模様は、上絵ではなく、色の異なる粘土を練り合わせて作られているのだそうです。

《猫がいる涅槃図 出町千鶴子 東京文京区心光寺所蔵》

「お釈迦様の危篤を知って動物たちが駆けつけるとき、ねずみと仲の悪い猫が知らせてもらえず遅刻して来た。そのため涅槃図には猫は描かれない」という説があります。本作は画家・出町千鶴子さんが愛猫の供養の気持ちも込めて描き、自らの菩提寺に奉納されました。
異質なものを排除するのでなく、すべての生きものが等しく大切である、という仏教の心の寛さを表現する涅槃図です。

撮影禁止につき写真なし。釈迦の涅槃を悲しんで、画面の右下で錆猫が大泣きしています。

《招寝子 もりわじん》
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このお腹!この子が部屋にいたら、お腹のように毎日撫でてしまって、一年もしない間にお腹だけ色が禿げるに違いありません。

漁樵の間 和みの猫 シュールレアリスム、驚きの世界

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《見つめる猫 小澤康麿》
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目羅健嗣作の金屏風と良い感じで見合っていました。

《撫子三毛猫図》、右朝顔雉猫図》共に目羅健嗣作
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光琳・其一の琳派オマージュ作品で、どちらも画材は色鉛筆です。

草丘の間 国芳一門猫づくしと、現代アーティストの共演!

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《猫国風景 小澤康麿、元祖ふとねこ堂、松本浩子》
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「猫国(にゃんごく)は、猫が気ままに暮らす国。ここは現か幻か。猫の行き交う無限の間。どうぞ紛れにいらっしゃい」国芳を敬愛する3人の作家、造形作家・小澤康麿さん、イラストレーター・元祖ふとねこ堂さん、人形作家・松本浩子さんが、国芳作品から発想して作った合作です。

《五拾三次之内 岡崎の場》、右《五十三次之内猫之怪》、共に歌川芳藤作
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元絵を描いた歌川芳藤は江戸時代から明治時代にかけての浮世絵師で、歌川国芳の弟子。本作は愛知県瀬戸市の製陶技術でセラミックアートに仕上げられたもの。

静水の間 日本独特の縁起もの、招き猫がアートになった!

《ビッグトラヨ もりわじん》
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抜群の安定感です。

《多治見 福 特大 黒 ダイヤ目》、中《牡丹睡猫》、右三河系超特大 猫小判》
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「牡丹睡猫」は、禅宗の問答「牡丹花下睡猫児」に由来する東洋絵画の画題のひとつ。日本では「日光東照宮」の左勘五郎作と伝えられる木彫「眠り猫」が有名です。この言葉の解釈はさまざまですが、おだやかで心なごむ春の情景とも読み解けます。

《瀬戸ヌーボー招き猫 とよた真帆
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瀬戸の製陶技術とアーティストの新しい感性で作られる「瀬戸ヌーボー招き猫展」で生み出された作品。パステルカラーなのにマタ・ハリ演じるグレタ・ガルボのような妖艶さが素敵です。

《開運特大》
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愛知県常滑焼の招き猫。左脚をあげている。戦後生まれで全国に広く流通し日本の招き猫のスタンダードになりました。
一番ありふれている形なのに、十分に格好いい。

星光の間 この文豪も、あの芸術家もみんな愛猫家だった!

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《文庫張子夏目漱石 古本選堂》
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廃棄される直前の古い文庫本を使い、その本の著者を張子で作ったもの。

清方の間 猫アートの傑作、快作、問題作がせいぞろい!

《おまねきトレイン 小嶋伸作》
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さまざまな種類の木片をその風合いや色を生かしながら組み合わせて作る、素朴で温かな作風が人気の木工作家、小嶋伸作さん。猫の都の電車はお客さまを乗せ、福を招きながら走る「おまねきトレイン」です。

電車の二階部分では、招き猫の製作が行われ、ベルトコンベアで流されて箱詰めされる工程が進んでいます。

《張り子猫面 まいけるからわた》
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《木彫猫 はしもとみお》
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みおさんの彫刻は、いつ見ても温かです。

第8の間 リレー個展

週替りで各々の作家が個展を開催。この時は「メラノミュージアム~猫・ねこ・ネコ頂上決戦」として目羅健嗣氏の作品が展示されていました。
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《金魚注意報 目羅健嗣》
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頂上の間 持ち帰れる福、あなたのための、猫アート

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最も危険なフロアでした。持ち帰りたくなる子が、あっちにもこっちにも。危ない、危ない。生きた心地がしません。

 

猫派の二人を伴って女三人でニャーニャーキャーキャー楽しんだ後は、ラウンジ・カフェのパンドラでアフタヌーンティー。

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桜色のロールケーキで春を堪能しました。