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寿ぎの品々を読み解く(前期)@三の丸尚蔵館

今日は寒風吹きすさぶ中、三の丸尚蔵館観へに行きました。今にも雪が降ってきそうな空でした。

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現在「寿ぎの品々を読み解く」展を開催しています。

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明治期以降,皇室の御慶事に際しては,各方面からお祝いの品としてめでた尽くしの掛軸や置物など,美術品の数々が献上され,現在,その一部が当館に引き継がれています。本展では,これらの品々に示された伝統的な吉祥の主題が,新しい時代の感覚によってどのように表現されたか,その造形美に注目して紹介します。

三の丸尚蔵館 - 宮内庁

 

5《青年画帖 日月 池田真哉 明治27年(1894)》
青年画帖は、明治天皇昭憲皇太后の銀婚式を祝って日本青年絵画協会が献上したもので、複数の画家の絵を台紙に貼って一帖の折本にしたもの。
池田真哉は柴田是真の次男。日月は、色紙の上に白地の紙で月を赤地の紙で太陽を表した。

5《青年画帖 徳若五万歳 庄司竹真 明治27年(1894)》
庄司竹真は柴田是真の弟子で山水、花鳥画に秀でた。積み重ねられた5匹の亀が赤い紐で結わえられており、その紐の房を蟹が引っ張っている絵。蟹の行いを非難しているかのような亀のユーモラスな顔が面白い。徳若に御万歳(とくわかにごまんざい)は、いつも若々しく長寿を保つようにという祝いの言葉。

8《天壤無窮(内宮・外宮・二見浦旭日図) 中村左洲 3幅対 大正14年(1925)》
中村左洲は三重出身で漁業に従事するかたわら山水や魚の絵を得意とした。地元伊勢では写実的な鯛の絵の名手であることから 「鯛の左洲」 と親しまれている。天壤無窮の三幅対は、両脇にそれぞれ伊勢神宮の内宮、外宮の風景を描いたもの、中央に二見浦の夫婦岩の上に昇る赤い陽が描かれたもので構成されている。静かで清らかな空気が感じられる作品。

18《瓦片鳩 山田宗美 1点 明治38年(1905)》
鉄の一枚板を叩き出したもの。この造形のすさまじさには狂気を感じてため息が出ます。社頭図を念頭においた製作だったとされている。

他に山田宗美の作品は、「驚きの明治工藝展」で《兎》を見ています。 

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21《金烏玉兎図花瓶 1対 大正4年(1915)》
金烏玉兎(きんうぎょくと)とは日月であり太陽と月のこと。金烏は太陽に棲むとされた3本足の烏で、玉兎は月に棲むとされた兎。この一対の大きな花瓶には、それぞれ胴に赤で金烏と玉兎が、頚に干支の動物が描かれている。

22《鉄衣不老之図 大河内正質 1幅 明治10年(1877)》
大河内正質は幕末から明治時代を生きた大名。鳥羽・伏見の戦いに敗れて官位も領地も没収されるが、後に子爵となり、貴族院議員であった。鉄衣とは鎧のこと。鉄衣不老之図は、墨で松と霊芝が描かれ、不老長寿を願っている。

23《霊芝置物 1点 明治期(20世紀)》
よくできているなあと思って真剣に見た。説明文にマンネンタケと書いてあって、最初意味がわからなかったのですが、よくよく考えてみたら、そのものということで、作り物じゃありませんでした。そりゃあ、よくできているはずだ。

 

帰りはますます気温が下がり、自転車を漕いでいると足先が凍るような気分になってきたので、途中で温かいものを摂取することに。

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生き返った。

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